大月桃太郎伝説を徹底解説 〜後編〜 byべる

前編では「大月桃太郎伝説」由来痕跡などを紹介しましたが、

今回はさらに深掘りをしていきたいと思います!

その前に、全然関係ありませんが、

この桃太郎一行の浮世絵、覇気が無さすぎてシュールでお気に入りです。笑

さて!

桃太郎といえば、犬、キジ、猿の3匹のお供が一緒に鬼退治する

事で有名ですが、疑問に上がることが一つあります。

Q.なぜお供の動物が、猿・キジ・犬なのか?

日本昔話は人間だけではなく動物やもののけが頻繁に登場しますが、

これは単なる設定!?と思いきや

適当に動物が選ばれている訳ではないんです!

これについては「陰陽五行説」に由来するものだというのが有力です。

では「陰陽五行説」って一体何なの?って事ですが、

わかりやすく説明すると、

「じゃんけん」です。

グー、チョキ、パー

と3通りの手があるのですが、

「最強の手」というものは存在せず、

お互いがバランスを取り合って成り立っているもの。

このように、世の中の物事はバランスを取り合って成り立っています。

「陰陽五行説」も同じで

「陰陽」は自然界のあらゆるものは陰と陽という相反する2つの形で構成されています。

そして「五行」万物5つの要素から成り立っていると説いている思想です。

自然界は木(もく)、火(か)、土(ど)、金(ごん)、水(すい)の5つの要素から成り立っており

五行の「行」の字が意味する「巡る」とか「循環」という意味。

それぞれの要素が循環することによって万物が構成されて自然界が成り立っているのだと説かれています。

さてここからが本題です!

その「陰陽五行説」には

季節方位時間

皆が知っている

干支節句なども含まれます。

東北の鬼門に位置する「鬼」

これは「丑」「寅」にあたります。

「鬼」というと「牛の角」「虎柄の腰巻き」のイメージがありますよね?

その反対側に存在するのは未(羊)申(猿)

そして申(猿)から時計回りに位置するのが申(猿)、酉(キジ)、戌(犬)なのです。

さらに五行の観点から

それぞれに季節と果物も割り当てられており

「金」の果物は「桃」になります。

つまり「鬼」の反対側には申(猿)、酉(キジ)、戌(犬)と共に「桃」が存在するのです!

続いては

「桃から生まれた桃太郎」の事実

さて、「桃太郎」と名付けられた由来は皆さん知っての通り、「桃から生まれたから桃太郎」というのは有名ですよね?

しかし、そのように言われ始めたのは明治以降のことなのです。

それまでは「川から流れてきた桃を食べたおじいさんとおばあさんは若返り、その2人の間に誕生した男の子が桃太郎」とされていたのです。

なぜ若返ったのかと言うと

古代中国では、は桃源郷の不老不死の果物であり、桃の木には邪気を払う力があるとされています。

そして古代日本に伝わる神話の中でも、

イザナギが黄泉の国から逃げ出す際に、

追っ手にを投げつけ撃退したという話も残っています。

ただ、明治20年(1987年)、小学生用教科書「尋常小学讀本」に採用すると、

児童から「どうして若返ると子供が産まれるの?」といった質問が相次いだのです。

その質問に教師達は返答に困り、現在の話となったのでした。

山梨県は日本一の桃の生産地なので、

「桃」に対して特別な感情が出ちゃいますね!笑

では最後に

一大ブームになった

「鬼滅の刃」「桃太郎」

関連性も非常に興味深いですね!

共通

鬼が山に発生して悪さをする

鬼を倒すストーリー

桃太郎、犬、キジ、猿の4人(匹)

=炭治郎、禰豆子(ねずこ)、善逸(ぜんいつ)、伊之助(いのすけ) の4人

実際、大月市の自然や、文化などが鬼滅の刃と共通するものが多く

以前紹介したこちらの考察記事で詳しくご覧になれます。

【考察】鬼滅の刃の聖地は山梨県大月市!?

2020年12月8日

鬼滅との関連性も面白いですね!

桃太郎のお話自体はすごくシンプルなストーリー構成ながら、

様々な歴史や文化に紐づくからこそ古くから日本人が慣れ親しむ物語なのだと言えますね。

今回紹介した「大月桃太郎伝説」はあくまで考察であり、

日本各地に伝わる桃太郎伝説を否定するものではありません

全てがその土地の歴史であり文化としてどれも非常に魅力的なものだと思います。

最後にオマケ

今回、ご協力いただいた「世界ミステリーチャンネル」さんとパシャリ!

イケメンのすごくいいお兄さんでしたw

そんな

【世界ミステリーch】

今回、あえて紹介しなかった「桃太郎の正体」についての考察はかなり興味深いです。

「大月桃太郎伝説」以外も興味深い話題が盛りだくさんなので是非チャンネル登録してください♪

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